「keycut」の版間の差分

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== 名前 ==
 
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keycut : キーでファイル分割する (キーについてソート要)
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keycut : キーでファイル分割する
  
 
== 書式 ==
 
== 書式 ==
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== 説明 ==
 
== 説明 ==
  
<file> を読み込み、分割先ファイル名 <filename> で指定したキーフィールドの値が同一のレコードでファイルを分割します。例えば、第2フィールドが同じ値を持つレコードで、ファイルを分割したいときは、data.%2 のように、<filename> を指定します。この時、分割先ファイル名は、data.(第2フィールドの値) となります。keycut は、キーフィールドの値がソートされている必要があります。(内部的には、キーフィールドが変化したところでファイルに掃出します)
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<file> を読み込み、分割先ファイル名 <filename> で指定したキーフィールドの値が同一のレコードでファイルを分割します。例えば、第2フィールドが同じ値を持つレコードで、ファイルを分割したいときは、data.%2 のように、<filename> を指定します。この時、分割先ファイル名は、data.(第2フィールドの値) となります。keycut は、キーフィールドの値がソートされている必要があります。
  
<filename> におけるキーフィールドは、%(フィールド番号)と指定しますが、%5.2 %5.1.3 のように、サブストリング指定も可能です。この場合、開始位置、長さともに3桁以下の数字でなければなりません。
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キーについてソートが必要です。
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<filename> におけるキーフィールドは、%(フィールド番号)と指定しますが、%5.2 %5.1.3 のように、サブストリング指定も可能です。この場合、開始位置、長さともに3桁以下の数字でなければなりません。
  
 
%指定において、%1.5 を %{1.5} のように {} で範囲を明確にして記述することができます。この場合、桁数の制限はありません。また、負数を指定することもできます。開始位置に負数を指定した場合は、フィールド末尾からの指定になります。長さに負数を指定した場合は、フィールド長から引いた長さになります。
 
%指定において、%1.5 を %{1.5} のように {} で範囲を明確にして記述することができます。この場合、桁数の制限はありません。また、負数を指定することもできます。開始位置に負数を指定した場合は、フィールド末尾からの指定になります。長さに負数を指定した場合は、フィールド長から引いた長さになります。
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$ ls -l data.*
 
$ ls -l data.*
 
-rw-r--r-- 1 usp usp 87 2月 19 11:14 data.01      ↑
 
-rw-r--r-- 1 usp usp 87 2月 19 11:14 data.01      ↑
-rw-r--r-- 1 usp usp 82 2月 19 11:14 data.02 4つのファイルに
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-rw-r--r-- 1 usp usp 82 2月 19 11:14 data.02 4つのファイルに
 
-rw-r--r-- 1 usp usp 77 2月 19 11:14 data.03 分割された
 
-rw-r--r-- 1 usp usp 77 2月 19 11:14 data.03 分割された
 
-rw-r--r-- 1 usp usp 91 2月 19 11:14 data.04      ↓
 
-rw-r--r-- 1 usp usp 91 2月 19 11:14 data.04      ↓
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=== 例(その4) ===
 
=== 例(その4) ===
  
-d オプションを指定すると、キーフィールドを除いたレコードを分割先ファイルに作成します。キーフィールド指定が %1.2.1 等のサブストリング指定であっても、キーフィールド全体(この例だと第1フィールド全体)が取り除かれます。
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-d オプションを指定すると、キーフィールドを除いたレコードを分割先ファイルに作成します。キーフィールド指定が %1.2.1 等のサブストリング指定であっても、キーフィールド全体(この例だと第1フィールド全体)が取り除かれます。
  
 
<pre>$ keycut -d data.%1 data
 
<pre>$ keycut -d data.%1 data
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== 備考 ==
 
== 備考 ==
  
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内部的には、キーフィールドが変化したところでファイルに掃出します。
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<!--
 
keycut.c は zlib を使用しています。コンパイル時は下記のように行います。
 
keycut.c は zlib を使用しています。コンパイル時は下記のように行います。
  
<pre>$ cc -static -O3 -o /home/TOOL/keycut keycut.c -lz</pre>
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    $ cc -static -O3 -o /home/TOOL/keycut keycut.c -lz
 +
   
 +
-->
 
-a オプションと -z を併用したときは、すでに存在する圧縮ファイルに、圧縮ファイルが追記されます。出来上がった結果のファイルは、gunzip で正しく解凍されます。
 
-a オプションと -z を併用したときは、すでに存在する圧縮ファイルに、圧縮ファイルが追記されます。出来上がった結果のファイルは、gunzip で正しく解凍されます。
  
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© 2021 Universal Shell Programming Laboratory [https://www.usp-lab.com/ site]
 
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[[Category:man]]
 
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2021年8月27日 (金) 05:50時点における最新版

名前

keycut : キーでファイル分割する

書式

使い方とオプション

Usage

keycut [options] <filename> <file>

Option

-d : delete key
-a : append file
-z : compress

説明

<file> を読み込み、分割先ファイル名 <filename> で指定したキーフィールドの値が同一のレコードでファイルを分割します。例えば、第2フィールドが同じ値を持つレコードで、ファイルを分割したいときは、data.%2 のように、<filename> を指定します。この時、分割先ファイル名は、data.(第2フィールドの値) となります。keycut は、キーフィールドの値がソートされている必要があります。

キーについてソートが必要です。

<filename> におけるキーフィールドは、%(フィールド番号)と指定しますが、%5.2 %5.1.3 のように、サブストリング指定も可能です。この場合、開始位置、長さともに3桁以下の数字でなければなりません。

%指定において、%1.5 を %{1.5} のように {} で範囲を明確にして記述することができます。この場合、桁数の制限はありません。また、負数を指定することもできます。開始位置に負数を指定した場合は、フィールド末尾からの指定になります。長さに負数を指定した場合は、フィールド長から引いた長さになります。

例(その1)

$ cat data
01 埼玉県 03 熊谷市 82 0 23 84 10
01 埼玉県 01 さいたま市 91 59 20 76 54
02 東京都 04 新宿区 30 50 71 36 30
02 東京都 05 中央区 78 13 44 28 51
03 千葉県 10 千葉市 52 91 44 9 0
03 千葉県 12 柏市 95 60 35 93 76
04 神奈川県 13 横浜市 92 56 83 96 75
04 神奈川県 16 小田原市 45 21 24 39 03

$ keycut data.%1 data
$ ls -l data.*
-rw-r--r-- 1 usp usp 87 2月 19 11:14 data.01       ↑
-rw-r--r-- 1 usp usp 82 2月 19 11:14 data.02 4つのファイルに
-rw-r--r-- 1 usp usp 77 2月 19 11:14 data.03 分割された
-rw-r--r-- 1 usp usp 91 2月 19 11:14 data.04       ↓

$ cat data.01
01 埼玉県 03 熊谷市 82 0 23 84 10
01 埼玉県 01 さいたま市 91 59 20 76 54

$ cat data.02
02 東京都 04 新宿区 30 50 71 36 30
02 東京都 05 中央区 78 13 44 28 51

$ cat data.03
03 千葉県 10 千葉市 52 91 44 9 0
03 千葉県 12 柏市 95 60 35 93 76

$ cat data.04
04 神奈川県 13 横浜市 92 56 83 96 75
04 神奈川県 16 小田原市 45 21 24 39 03

例(その2)

サブストリング指定

$ keycut data.%1.2.1 data
$ ls -l data.*
-rw-r--r-- 1 usp usp 87 2月 19 11:15 data.1
-rw-r--r-- 1 usp usp 82 2月 19 11:15 data.2
-rw-r--r-- 1 usp usp 77 2月 19 11:15 data.3
-rw-r--r-- 1 usp usp 91 2月 19 11:15 data.4

例(その3)

-a オプションを指定すると、分割先ファイルは追記されます。分割先ファイルが無いときは、新たに作成されます。このオプションを指定しないときは、ファイルは上書きになります。

$ keycut data.%1 data
$ keycut -a data.%1 data
$ ls -l data.*
-rw-r--r-- 1 usp usp 174 2月 19 11:16 data.01
-rw-r--r-- 1 usp usp 164 2月 19 11:16 data.02
-rw-r--r-- 1 usp usp 154 2月 19 11:16 data.03
-rw-r--r-- 1 usp usp 182 2月 19 11:16 data.04

$ cat data.01
01 埼玉県 03 熊谷市 82 0 23 84 10
01 埼玉県 01 さいたま市 91 59 20 76 54
01 埼玉県 03 熊谷市 82 0 23 84 10
01 埼玉県 01 さいたま市 91 59 20 76 54

例(その4)

-d オプションを指定すると、キーフィールドを除いたレコードを分割先ファイルに作成します。キーフィールド指定が %1.2.1 等のサブストリング指定であっても、キーフィールド全体(この例だと第1フィールド全体)が取り除かれます。

$ keycut -d data.%1 data
$ ls -l data.*
-rw-r--r-- 1 usp usp 81 2月 19 13:13 data.01
-rw-r--r-- 1 usp usp 76 2月 19 13:13 data.02
-rw-r--r-- 1 usp usp 71 2月 19 13:13 data.03
-rw-r--r-- 1 usp usp 85 2月 19 13:13 data.04

$ cat data.01
埼玉県 03 熊谷市 82 0 23 84 10
埼玉県 01 さいたま市 91 59 20 76 54

例(その5)

-z オプションを指定すると、出力ファイルが gzip 圧縮形式になります。

$ keycut -z data.%1.gz data
$ ls -l data.*
-rw-r--r-- 1 usp usp  98 2月 19 13:17 data.01.gz
-rw-r--r-- 1 usp usp  94 2月 19 13:17 data.02.gz
-rw-r--r-- 1 usp usp  82 2月 19 13:17 data.03.gz
-rw-r--r-- 1 usp usp 100 2月 19 13:17 data.04.gz

$ gunzip < data.01.gz
01 埼玉県 03 熊谷市 82 0 23 84 10
01 埼玉県 01 さいたま市 91 59 20 76 54

備考

内部的には、キーフィールドが変化したところでファイルに掃出します。

-a オプションと -z を併用したときは、すでに存在する圧縮ファイルに、圧縮ファイルが追記されます。出来上がった結果のファイルは、gunzip で正しく解凍されます。

Version and Edition

Version : Tue Jun 18 19:00:37 JST 2019

Edition : 1


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