「join2」の版間の差分

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== 名前 ==
 
== 名前 ==
  
join2 : トランザクションファイルにマスターファイルを連結する。(キーフィールドがマッチする行はマスターを連結、マッチしない行は補完データを連結して出力する)
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join2 : トランザクションファイルにマスターファイルを連結する。
  
 
== 書式 ==
 
== 書式 ==
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  -s&lt;c&gt;</pre>
 
  -s&lt;c&gt;</pre>
 
== 説明 ==
 
== 説明 ==
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キーフィールドがマッチする行はマスターを連結、マッチしない行は補完データを連結して出力します。
  
 
トランザクションファイル &lt;tran&gt; の “key=&lt;key&gt;” で指定したキーフィールドが マスターファイル &lt;master&gt; の対応するキーフィールドとマッチした行を &lt;tran&gt; から抽出して、<master> の情報を連結して出力します。マッチしない行は、補完データ &quot;_&quot; を非キーフィールド数だけ結合して出力します。
 
トランザクションファイル &lt;tran&gt; の “key=&lt;key&gt;” で指定したキーフィールドが マスターファイル &lt;master&gt; の対応するキーフィールドとマッチした行を &lt;tran&gt; から抽出して、<master> の情報を連結して出力します。マッチしない行は、補完データ &quot;_&quot; を非キーフィールド数だけ結合して出力します。
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<pre>key=3    &lt;tran&gt; の第3フィールド
 
<pre>key=3    &lt;tran&gt; の第3フィールド
key=3/5  &lt;tran&gt; の第3,4,5フィールド(&lt;master&gt; は第1,2,3フィールド)
+
key=3/5  &lt;tran&gt; の第3,4,5フィールド(&lt;master&gt; は第1,2,3フィールド)
key=4@3  &lt;tran&gt; の第4,3フィールド(&lt;master&gt; は第2,1フィールド)
+
key=4@3  &lt;tran&gt; の第4,3フィールド(&lt;master&gt; は第2,1フィールド)
key=NF    &lt;tran&gt; の最終フィールド(&lt;master&gt; は第1フィールド)
+
key=NF    &lt;tran&gt; の最終フィールド(&lt;master&gt; は第1フィールド)
key=NF-3  &lt;tran&gt; の(最終-3)フィールド(&lt;master&gt; は第1フィールド)</pre>
+
key=NF-3  &lt;tran&gt; の(最終-3)フィールド(&lt;master&gt; は第1フィールド)</pre>
 
が指定できます。更に、msort のソート種別を指定することができます。
 
が指定できます。更に、msort のソート種別を指定することができます。
  
&lt;master&gt; および &lt;tran&gt; のキーフィールドはソート種別に応じてソートされていることが必要です。更に master&gt; は、キーフィールドについて、各レコードがユニークでなければなりません。(キーフィールドが同じ値を持つレコードが複数あってはなりません)&lt;tran&gt; についてはこの制約は無く、キーフィールドが同じ値を持つレコードが有っても構いません。
+
&lt;master&gt; および &lt;tran&gt; のキーフィールドはソート種別に応じてソートされていることが必要です。更に master&gt; は、キーフィールドについて、各レコードがユニークでなければなりません。(キーフィールドが同じ値を持つレコードが複数あってはなりません)&lt;tran&gt; についてはこの制約は無く、キーフィールドが同じ値を持つレコードが有っても構いません。
  
&lt;master&gt; が空ファイル(0バイト)の場合はエラーになります。-f&lt;n&gt; が指定されているとエラーにならず、&lt;n&gt; を &lt;master&gt;キーフィールド数として扱います。
+
&lt;master&gt; が空ファイル(0バイト)の場合はエラーになります。-f&lt;n&gt; が指定されているとエラーにならず、&lt;n&gt; を &lt;master&gt;キーフィールド数として扱います。
  
 
&lt;master&gt; に “-” を指定すると標準入力から読み込みます。&lt;tran&gt; が無指定、あるいは “-” を指定すると標準入力から読み込みます。&lt;master&gt; と&lt;tran&gt; の両方が標準入力の場合はエラーになります。
 
&lt;master&gt; に “-” を指定すると標準入力から読み込みます。&lt;tran&gt; が無指定、あるいは “-” を指定すると標準入力から読み込みます。&lt;master&gt; と&lt;tran&gt; の両方が標準入力の場合はエラーになります。
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基本パターン
 
基本パターン
  
<pre>(マスターファイル:master)
+
<pre>(マスターファイル:master)
 
$ cat master
 
$ cat master
 
0000003 杉山______ 26 F
 
0000003 杉山______ 26 F
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0000010 柳本______ 50 F
 
0000010 柳本______ 50 F
  
(トランザクションファイル:kekka)
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(トランザクションファイル:kekka)
 
$ cat kekka
 
$ cat kekka
 
A 0000000 91 59 20 76 54
 
A 0000000 91 59 20 76 54
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左から順に連続した複数のフィールドをキーに指定する場合です。
 
左から順に連続した複数のフィールドをキーに指定する場合です。
  
<pre>(マスター:master)
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<pre>(マスター:master)
 
$ cat master
 
$ cat master
 
A 0000003 杉山______ 26 F
 
A 0000003 杉山______ 26 F
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C 0000010 柳本______ 50 F
 
C 0000010 柳本______ 50 F
  
(トランザクション:kekka)
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(トランザクション:kekka)
 
$ cat kekka
 
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“+&lt;string&gt;” 補完する文字を指定するオプションです。“+” の後に補完で使用する文字を指定します。
 
“+&lt;string&gt;” 補完する文字を指定するオプションです。“+” の後に補完で使用する文字を指定します。
  
<pre>(マスターファイル:master)
+
<pre>(マスターファイル:master)
 
$ cat master
 
$ cat master
 
0000003 杉山______ 26 F
 
0000003 杉山______ 26 F
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0000010 柳本______ 50 F
 
0000010 柳本______ 50 F
  
(トランザクションファイル:kekka)
+
(トランザクションファイル:kekka)
 
$ cat kekka
 
$ cat kekka
 
0000000 91 59 20 76 54
 
0000000 91 59 20 76 54
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-d&lt;string&gt; オプションは廃止予定です。
 
-d&lt;string&gt; オプションは廃止予定です。
  
key=&lt;key&gt; 引数と -e/-s&lt;c&gt; オプションは msort(USP) と同じです。
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key=&lt;key&gt; 引数と -e/-s&lt;c&gt; オプションは [[msort]](USP) と同じです。
  
 
== Version and Edition ==
 
== Version and Edition ==
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© 2021 Universal Shell Programming Laboratory [https://www.usp-lab.com/ site]
 
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[[Category:man]]
 
[[Category:man]]

2022年3月19日 (土) 03:39時点における最新版

名前

join2 : トランザクションファイルにマスターファイルを連結する。

書式

使い方とオプション

Usage

join2 key=<key> <master> <tran>

Option

 +<string>
 -f<n>
 -e
 -s<c>

説明

キーフィールドがマッチする行はマスターを連結、マッチしない行は補完データを連結して出力します。

トランザクションファイル <tran> の “key=<key>” で指定したキーフィールドが マスターファイル <master> の対応するキーフィールドとマッチした行を <tran> から抽出して、<master> の情報を連結して出力します。マッチしない行は、補完データ "_" を非キーフィールド数だけ結合して出力します。

補完データは +<string> で指定することもできます。

<master> の対応するキーフィールドとは、<key> の最小のフィールドが第1フィールドになるように平行移動させたフィールドになります。<key> としては、

key=3     <tran> の第3フィールド
key=3/5   <tran> の第3,4,5フィールド(<master> は第1,2,3フィールド)
key=4@3   <tran> の第4,3フィールド(<master> は第2,1フィールド)
key=NF    <tran> の最終フィールド(<master> は第1フィールド)
key=NF-3  <tran> の(最終-3)フィールド(<master> は第1フィールド)

が指定できます。更に、msort のソート種別を指定することができます。

<master> および <tran> のキーフィールドはソート種別に応じてソートされていることが必要です。更に master> は、キーフィールドについて、各レコードがユニークでなければなりません。(キーフィールドが同じ値を持つレコードが複数あってはなりません)<tran> についてはこの制約は無く、キーフィールドが同じ値を持つレコードが有っても構いません。

<master> が空ファイル(0バイト)の場合はエラーになります。-f<n> が指定されているとエラーにならず、<n> を <master>キーフィールド数として扱います。

<master> に “-” を指定すると標準入力から読み込みます。<tran> が無指定、あるいは “-” を指定すると標準入力から読み込みます。<master> と<tran> の両方が標準入力の場合はエラーになります。

例(その1)

基本パターン

(マスターファイル:master)
$ cat master
0000003 杉山______ 26 F
0000005 崎村______ 50 F
0000007 梶川______ 42 F
0000010 柳本______ 50 F

(トランザクションファイル:kekka)
$ cat kekka
A 0000000 91 59 20 76 54
A 0000001 46 39 8  5  21
A 0000003 30 50 71 36 30
A 0000004 58 71 20 10 6
A 0000005 82 79 16 21 80
A 0000007 50 2  33 15 62
A 0000008 52 91 44 9  0
A 0000009 60 89 33 18 6
A 0000010 95 60 35 93 76
A 0000011 92 56 83 96 75

master に存在しない行は "_" で補完して出力されます。

$ join2 key=2 master kekka > data
$ cat data
A 0000000 _ _ _ 91 59 20 76 54
A 0000001 _ _ _ 46 39 8  5  21
A 0000003 杉山______ 26 F 30 50 71 36 30
A 0000004 _ _ _ 58 71 20 10 6
A 0000005 崎村______ 50 F 82 79 16 21 80
A 0000007 梶川______ 42 F 50 2  33 15 62
A 0000008 _ _ _ 52 91 44 9  0
A 0000009 _ _ _ 60 89 33 18 6
A 0000010 柳本______ 50 F 95 60 35 93 76
A 0000011 _ _ _ 92 56 83 96 75

例(その2)

左から順に連続した複数のフィールドをキーに指定する場合です。

(マスター:master)
$ cat master
A 0000003 杉山______ 26 F
A 0000005 崎村______ 50 F
B 0000007 梶川______ 42 F
C 0000010 柳本______ 50 F

(トランザクション:kekka)
$ cat kekka
01 A 0000000 91 59 20 76 54
02 A 0000001 46 39 8  5  21
03 A 0000003 30 50 71 36 30
04 A 0000004 58 71 20 10 6
05 A 0000005 82 79 16 21 80
06 B 0000007 50 2  33 15 62
07 B 0000008 52 91 44 9  0
08 C 0000009 60 89 33 18 6
09 C 0000010 95 60 35 93 76
10 C 0000011 92 56 83 96 75

kekka の第2フィールド、第3フィールドをキーをマッチングします。

$ join2 key=2/3 master kekka > data
$ cat data
01 A 0000000 _ _ _ 91 59 20 76 54
02 A 0000001 _ _ _ 46 39 8  5  21
03 A 0000003 杉山______ 26 F 30 50 71 36 30
04 A 0000004 _ _ _ 58 71 20 10 6
05 A 0000005 崎村______ 50 F 82 79 16 21 80
06 B 0000007 梶川______ 42 F 50 2  33 15 62
07 B 0000008 _ _ _ 52 91 44 9  0
08 C 0000009 _ _ _ 60 89 33 18 6
09 C 0000010 柳本______ 50 F 95 60 35 93 76
10 C 0000011 _ _ _ 92 56 83 96 75

左から順に連続していない複数のフィールドをキーに指定することも可能です。この場合は複数のキーフィールドを “@” で繋げて指定します。

$ join2 key=3@2 master kekka > data

例(その3)

“+<string>” 補完する文字を指定するオプションです。“+” の後に補完で使用する文字を指定します。

(マスターファイル:master)
$ cat master
0000003 杉山______ 26 F
0000005 崎村______ 50 F
0000007 梶川______ 42 F
0000010 柳本______ 50 F

(トランザクションファイル:kekka)
$ cat kekka
0000000 91 59 20 76 54
0000001 46 39 8  5  21
0000003 30 50 71 36 30
0000004 58 71 20 10 6
0000005 82 79 16 21 80
0000007 50 2  33 15 62
0000008 52 91 44 9  0
0000009 60 89 33 18 6
0000010 95 60 35 93 76
0000011 92 56 83 96 75

ダミーデータに “@” を指定します。

$ join2 +@ key=1 master kekka > data
$ cat data
0000000 @ @ @ 91 59 20 76 54
0000001 @ @ @ 46 39 8  5  21
0000003 杉山______ 26 F 30 50 71 36 30
0000004 @ @ @ 58 71 20 10 6
0000005 崎村______ 50 F 82 79 16 21 80
0000007 梶川______ 42 F 50 2  33 15 62
0000008 @ @ @ 52 91 44 9  0
0000009 @ @ @ 60 89 33 18 6
0000010 柳本______ 50 F 95 60 35 93 76
0000011 @ @ @ 92 56 83 96 75

例 (その4)

ファイル名を “-” にすることにより、標準入力から <master> や <tran>を読むことができます。<tran> の “-” を省略した場合も標準入力から<tran> を読みます。

$ cat master | join2 key=1 - tran
$ cat tran | join2 key=1 master -
$ cat tran | join2 key=1 master      # "-" を省略できます。

例 (その5)

<master> が空ファイルでも、-f<n> オプションが指定されている場合は<n> を <master> のキーフィールド以外のフィールド数として処理します。

$ join2 -f3 key=1 /dev/null kekka > data
$ cat data
0000000 _ _ _ 91 59 20 76 54
0000001 _ _ _ 46 39 8  5  21
0000003 _ _ _ 30 50 71 36 30
0000004 _ _ _ 58 71 20 10 6
0000005 _ _ _ 82 79 16 21 80
0000007 _ _ _ 50 2  33 15 62
0000008 _ _ _ 52 91 44 9  0
0000009 _ _ _ 60 89 33 18 6
0000010 _ _ _ 95 60 35 93 76
0000011 _ _ _ 92 56 83 96 75

備考

+<string> オプションは、旧 -d<string> オプションと同じです。

-d<string> オプションは廃止予定です。

key=<key> 引数と -e/-s<c> オプションは msort(USP) と同じです。

Version and Edition

Version : Thu Jan 14 11:01:02 JST 2021

Edition : 1


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